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CLAUDE VONSTROKE
Text by Eriko
Hase
Q.これまでどんな音楽を聴いてきましたか?
子供の頃は親から言われてチェロを弾いていた。大嫌いだったけど、今となってはメロディを書いたりする時など助かっている。自分で聴いていたのはほとんどヒップホップ。80年代始めで、周りでヒップホップを聴いていた人はまだいなかった。たぶん13才から・・・26才くらいまでずっとヒップホップを聴いてたね(笑)。一番俺に影響を与えた音楽だ。
Q.ヒップホップからどのような経緯で今作っているような音楽にたどり着いたのですか?
元々デトロイトに住んでいたんだけど、ヒップホップだけじゃなくいろんな音楽がかかるラジオ局をよく聴いていた。その中にデトロイトテクノもあったんだけど、当時はそれが何なのかわかってなかったね(笑)。そのうち放課後に映画の仕事をするようになり、一方でドラムンベースのDJも始めた。その後、シーン創世期のDJたちを撮るドキュメンタリー映画を作り、彼らの音楽をライセンスするお金がなかったから、急遽それっぽい音楽を自分で作ることにした。ジャスティン・マーティン、ナイジェル・リチャーズと俺とで、インタビューしたDJたちが作った音楽のコピーを作るうちにハウスの制作方法を習得したんだ(笑)。
Q.例えば“デリック・メイぽい曲”とかそういうことですか?
そう、まさしく(笑)。そこで音楽がたくさん出来ちゃったからレーベルを作ることにした。ダーティ・バード・レコードはそうやって生まれたんだ。もともと俺はレーベルを運営だけのつもりだったけど、ジャスティンが曲作ってみれば?というので作ったのが『DEEP THROAT』なんだ。
Q.1曲ヒットを放って世界中で有名になる、というパターンは最近は珍しくないですか?
実際はあの1曲で有名になった、という感じではなかったんだ。『DEEP THROAT』の頃はまあまあ俺のこと知ってる人もいたけど、そのあとに出したシングル『WHO’S AFRAID OF DETROIT』(アルバム6曲目)、『THE WHISTLER』(アルバム5曲目)以降にオファーが来始めた。アルバムリリース後、そこからさらにブッキングが増えた。『DEEP THROAT』のリリース後に世界を旅し始めたというわけではない。
Q.それ以前には音楽制作はされてなかったんですか?
いや、ドラムンベースの曲を何枚かリリースしたことあるよ。その前はビッグ・ビートぽい曲やケミカルブラザーズみたいなロックぽいテクノとかも。
Q.楽曲制作は早いタイプですか?
うーん、2,3日ですぐ出来ることもあるし、時間がかかる物もある。でも、なぜか時間かけずにさっさと出来た物に限ってみんな「いい」と言うんだ。じっくり作ったものはあまり評価されない(笑)。
Q.DJとプロデュースとどっちが好きですか?
DJは好きだけど、俺はプロデュースのほうが向いてると思うね。本格的にDJを始めたのは6、7年前かな。最初はドラムンベースを回していた。ドラムンベースはハウスやテクノよりもミックスが難しい。次の曲につなげるポイントが2カ所くらいしかないからね(笑)。そのタイミングを逃したら終わりだ。ハウス、テクノのほうがミックスはラクだね。ただ、うまいDJとなると、また話は別だけど。
Q.あなたが好きなDJは?
デリック・カーター、セオ・パリッシュ、フランソワK、リッチー・ホーティン・・・人と違ったことをするDJかな。デリックは純粋に素晴らしいDJだと思う。つまり彼が作る曲が全て好きってわけではないけど、彼のDJはいつもいい。
Q.あなたは今サンフランシスコに住んでおられますが、マーク・ファリナ、カスケードなどサンフランシスコを中心とした、いわゆる「ウェスト・コースト・ハウス」と呼ばれる音楽とあなたの音楽とはかなり離れていますよね?
俺たちのやってる音楽はこの土地では珍しい。ここでは誰もやってないサウンドだ。自分のレーベルを立ち上げたのは、サンフランシスコにあった音楽がどれも好きじゃなかったからさ(笑)。
Q.そもそも、なぜデトロイトからサンフランシスコへ移住されたのですか?
デトロイトよりもいい町だから(笑)。基本的にはそういう理由。
Q.クロード・ヴォンストロークというドイツ、オランダぽい名前はどこから?
ジョークで出来ただけなんだ(笑)。特に意味もない。友達が誰かのバースデーパーティで俺のDJネームをこう書いたのがきっかけでそこからそのままになってる(笑)。
Q.そうなんですね。効果的でしょう?この名前の人がサンフランシスコ出身とは思わないですからね。
とてもね(笑)。黒いマントでもはおって登場しそうな名前だよね。俺にとっては笑える名前だと思う。パーティに行くぞっていう気持ちになるね。
Q.この時代にレーベルを成功させる秘訣はなんですか?
たくさんの時間(笑)。仕事量が多いから時間はたっぷり必要だ。でも何よりも重要なのはいいA&R。ちゃんといい曲を選ぶことが重要。レーベル運営がサイテーだとしても、いい曲を出していれば誰かがその曲を見つけ出してくれる。俺の場合、最初あまり良くなくて、注目されるまでにずいぶん時間がかかった。『DEEP THROAT』は俺が初めてまともに作った曲だけど、ヒットするまでに1年以上かかった。
Q.いまレコードセールスががっくり落ち、レコードレーベル運営は現在難しいと業界では言われていますが?
そんなことない。俺のところは順風満帆だよ(笑)。レコード関係者は去年よりもアナログ盤が売れていると言っているし、デジタルダウンロードもセールスはアップしている。
Q.じゃあこれから出てくるアーティストにも希望はありますね。アドバイスは?
確実に希望はある。俺からのアドバイスはMIXテープじゃなく曲を作ることだ。自分オリジナルの音楽を作るべきだと提案したい。世界を舞台に活躍するのには、オリジナリティの高い曲を作ることだ。
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